中国 新型コロナ急拡大 四川省では陽性確認が約6割 影響広がる

中国各地で新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、内陸部の四川省では15万人余りを対象にした調査で、陽性と確認された人がおよそ6割に上ったほか、地方都市や農村部では薬が売り切れたり値段が高騰したりするなど影響が広がっています。

中国では、今月7日に新型コロナウイルスの感染対策が緩和されたあと、各地で感染が急拡大しています。

人口およそ8300万の内陸部の四川省では、地元当局が省内の感染状況を把握するため、今月24日と25日の2日間、15万8500人を対象にオンライン形式の調査を行いました。

このうち、PCR検査や抗原検査で陽性が確認された人は、およそ10万人と63%に上り、四川省でも感染が広がっている実態が明らかになりました。

調査をした四川省疾病予防センターは「PCR検査などを受けていない3割近い人にも発熱やせきなどの症状があり、実際に感染している割合は検査で陽性が確認された63%より高い」という見方を示しています。

中国メディアは、山東省や雲南省の地方都市や農村部にある薬局で解熱剤や抗原検査キットが売り切れたり値段が高騰したりするなどの影響が出ていると伝えています。

来月下旬の旧正月の「春節」には大勢の人が帰省するとみられ、医療体制がぜい弱な地方都市や農村部では医療機関が薬の調達を急ぐなど対応に追われています。